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近代日本における「愛」の虚偽

夫婦愛というものは、西洋的な強固な倫理思想を背景にした愛ではなく、
差別を前提にした慣れ合い、慈悲、哀れみをもって成立している。

理想的な愛をキリスト教から輸入して適用したことを日本人は忘れてしまった。

やっと真実の愛などというものがないということを、
みんなしっかりとリアルに分かり始めてきたのだと言ったほうが適切かもしれない。

ヨーロッパ思想の最大の虚偽が存在しているのは、「愛」という言葉による
男女の結合においてである。その点、我々の方が遥かにリアリストである。我
々は恋と慈悲の区別を知っている

伊藤整『近代日本人の発想の諸形式』
blogs.yahoo.co.jp/auntapple22/38426024.html

無償の愛などというものにすがっているようでは、
夫婦生活などというものは成り立たないということを、
お互いが知っていなければ離婚するという憂き目に会う。

一方で現代では結婚が高コストだとしっかり知っているからこそ、それを避けるという傾向も見られる。

良くも悪くも近代を越えて現代日本人は、
プレモダンな恋愛と、モダンな恋愛と、ポストモダンな恋愛の3つが、
奇妙なことに入り混じった状態になっていると私は思う。

基準がないからおかしな行動を取る人もいるし、
逆に頭がいいひとは適切な行動がとれるということ。

進化なのか退化なのか不明だが近代的な状態は終わりを迎えつつある。

リクルートのR25が終了するという。
紙の最終号は「今どきの30代200人徹底調査30オトコの「理想」の人生」

先が不明な時代に、いかに分相応に生きるか考えている
30オトコの現在がよくわかるデータが並んでいる。

生涯独身でも構わないと思っている未婚の男性は48.5%
夫婦関係に満足している70.9%
自己主張したくない26.5%
交際経験がない33.5%

…読んでいてもなんかつまらない感じだな―と思うのが現状いまの自分でもあるということである。

結婚している人はそれとなく仲良くやっていきたいが、経済的にコストが高いのか興味を持たぬようにするという選択をする人が増えている。恋愛をしない若者たちが増えている。いつかは結婚したいが、でも恋愛は面倒だと思っている。7人に1人のセフレがいて体の関係だけで満足する。恋愛はコンビニ化し、結婚はコスパ化される。そもそも恋愛は金の無駄。恋愛にはリスクがいっぱいある。対象化されて論じられる実存的な恋愛論が幅を効かせているということは、それはそれで賢くなったのかもしれないが、それでもあまり幸福なようにも見えないが、時代が行き着くところまで来た気がしないでもない。

これからもっと恋愛なるものはもっと曖昧になり避ける人は避けるようになる。バーチャルで満足すればいい…性病も心配ない。また、リアルでも趣味化が進むだろう。プロフィールの趣味記入欄へ「読書」ではなく「恋愛」と書いておき、相手に求める人間像を事細かく書き、ミスマッチを防ぐ工夫が今よりも進む…のかもしれない。