Web屋をやっていれば、社内に数えるほどのメール送信システムがあったりするものだ。
余談だが、LINEとかSkypeとか伝達手段なんかいくらでもあるのに何でメールなんだろう?なんて思うことがある。共通の電信プラットフォームがあれば事足りると思うのだがわざわざメールサーバを立ててビジネスパーソンは日々せわしくメールを送受信している。個人情報がサーバ管理者に拾われるMSのSkypeならともかくLINEなんか韓国の法人なんだから信用できるか!とネトウヨが言うたりするが、それならメールのリレー中に途中経路で盗聴されていないかとか心配したほうがよっぽど重要なんじゃないだろうか?メールサーバのサーバ管理者が悪巧みしているかもしれないということをなぜかメールを使う人は考えない。ふしぎである。自社で管理しているメールサーバならともかく大きな会社でも安価なレンタルサーバで済ましているなんてざらにある。社会的信用がある企業がLINEみたいなのを作る例はあるだろう。skypeもそうだしKDDIも似たようなものを作成していたと思う。でも流行らない。重要なのはセキュリティうんぬんじゃなくて大勢がプラットフォームを使っているか否かということなんだろう。
そういえば何の意味もないのに、メールを2通に分けて、パスワードをかけたZIPしたデータと、パスワードがかかれたメールが送らられてきたりする。まだ違うメールアドレスから送信したものというなら経路による頭頂は防げるかもしれないが、サーバ管理者や送信者のネットワークが乗っ取られてたら盗聴されるんで、なんにも意味がないのだが…なんでこんな原始的な方法がとられているのだろうか?何度も言うが、セキュリティが守られているかもしれない!という「かもしれない」で行動を起こしてはいけない。車を運転する時は…「轢き殺すかもしれない」で運転してはダメだし逆に「轢き殺さないかもしれない」で運転してもダメ。
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そんなことより、
ある日のこと私が作成したとあるメール送信システムの不具合が報告された。
「すみません、メールを1通しか予約していないのに2通届いているんです…」
社内のメール送信システムを使う女の子が早口で言った。この人をAとする。
Aさんはイライラを隠しているのがひしひしと感じた。
「そりゃおかしいネ」わたしはとぼけながら、
すぐに送信ログを調べてみたが、メールは1通しか送信していなかった。
1通しか送信していないものが2通送信されるものか。
だいたいなんで2通とどいたとわかるんでしょう?。疑問に思った私は、
「お客様が2通届いたと言ってきたんですか?」とたずねた。
Aさんは答えた「いえ、私に2通とどいているんです」…なにそれ。
なんで自分に送っているのかしら。状況がつかめない。話を聞いてみると、
内容を確認するために、自分宛てにBCCでメールをクライアントに送信しているとのことだ。
用心深いんだか、システムを信じていないのか、面倒くさい感じ、、。
繰り返しになるが1通しか送っていないのに2通届くなんてあるんだろうか?
メールの受信が2回動いている?そんなバグがあるんだろうか。
そんなことは設定ミス/転送ミスでならあるかもしれないが運用はずっと前からしていて、
設定はいじっていないのでその線は消える。
メンテ不足によりメールプログラムがご動作しているってわけでもないようだ。
Aさんのメーラを確認させてもらったところ、たしかに2つBCCのメールがとどている。
さて、何が問題なんだろう???
答えの前に…
メールを見ると本文も宛先も送信先もdiffったが同じものだ。
ただし若干容量が異なった。ヘッダがほんの少しだけおかしいようだ。
・・・見比べてみると2行だけ見たこと無いメールサーバが転送したという情報が書かれていた。
そのヘッダそのものはなにか意味があるものではない。
ここでわかった。
自社のメール送信サーバでお客様Bに送信した。
その時に運用のAさんはBCCに自分のアドレスを入れて送信した。
お客様BのメールアドレスはメーリングリストでAさんもそこに含まれていた。
こっちは自分の送信プログラムが2通送っているのか?という事実にビビっておたおたしていたのに、
…原因は実にくだらなかった。
BCCとかメーリングリストとか、使い方が変なんじゃね?
[教訓]メールが2通届く時に設定ミスでない場合は、BccやMLの設定で転送されていないかチェックスルこと。
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更に余談だがBccとはクライアントに届く時に余計なヘッダを極力消してしまう。
それが問題をさらにわかりずらくする。Bccって機能じたいどうなの?という議論は昔からあるけど、
そうだな。いらないよな、Bcc。